そろそろ、仕事をリタイアした方がよさそうだなあ、と私は思っている。
というのも、いつのまにか七十代の半ば。
なんと、なんと「後期高齢者」と呼ばれる年齢に達しているのだ。
にもかかわらず、
いくつかの連載をまだ続けている。
で、当人の私としては「ちゃんと書けているのかなあ、仕事ができているのかなあ」
と、このごろ、不安でしょうがない。
でも、担当者は、のどかな口調でいう。
「大丈夫ですよ~。ちゃんとしてますよ~。それにね、今や、一人暮らしの高齢者が多いんですから、
同世代が書いている、というのは励ましになるんです。頑張りましょうよ」と。
そう言われても………
私には「自分が自分を信用できない」というまさかの事態が起きていて、
それが、かなりのストレスになっている。
そもそも、かなり前から、もの忘れもひどくなった。
その度に、
自分で、頭が働いていない! 動いていない! 全然、動いていない!
と焦りまくるようなことが少なくない。
こういう事態が続いていると、ほんと疲れる。
自分で自分に疲れる。
そもそも私の頭の左には水が溜まっている、とかつて健康診断のMRI検査で指摘されている。
だからといって、別になんとかできるようなことでもないらしいのだけれど…。
それでも脳に問題があるといわれると、
いささかがっくりくる。
気にするなと言われても、
気にしないわけにもいかない、
と、あれこれ実感しているさ中、女性の認知機能方面のことを研究されている女医さんと話をした。
彼女の説明によると、女性は、閉経後、エストロゲンが急激に減少し、脳のホルモン中枢が混乱し、
自律神経にさまざまな不調をきたすのだとか。
そして、この更年期をなんとかしのいだ人も、老年期の不調だけは免れないのだとか。
それが、今の私の年齢、七十代半ばにガクンとくるらしい。
老いに向かう ガクン!
みんな、そうなのよと、言われても気持ちは晴れない。
そういうことのか……と思っても、