国道4号線をごっついジープでブッ飛ばした!

いや、ブッ飛ばした、というほどではないけれど、なんせオープンカー。

ビュンビュン風を受けて、さっそうとブッ飛ばしている気分。

運転していたのは、ほぼ同世代か、という男性。つまり七十代か……。

横に乗っているのは、このワタシ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この状況を息子が見たらなんというか。

なにやってんのっ!と顔をしかめるか、

車好きの彼としては、カッコイイ!と、うらやむか……。

ともあれ、県をまたいだ外出自粛が解除になった矢先のこと。

わがサ高住も、ゲストルームが開放され、

「体験入居も見学も開始」との掲示板も出た。

これまでは、他県に出掛けて戻ったら、2週間自室で自粛の必要があったけれ

ど、むろんそれも解除だろうと嬉しくなった。

ところが、ちょっと東京に行ってくるとか言ったら、

「入居者の場合は、県をまたいでの外出は、戻れば2週間の自室自粛。

ここは一応高齢者施設ですから」だって。

矛盾している! と文句をつけていたら、誰かが言った。

「だからね、経済活動は推進、でも個人の行動は自粛ってこと。

あなたのちょっと東京へは、経済活動?」なんて言われてしまった。

というわけで、うつうつしていたら、

近くのフォレストカフェのオーナー夫婦から、ドライブに誘われた。

毎週末、3日間のみ営業しているこの森のカフェは、

とてもとても居心地がいいところ。

オーナーの彼らは、那須に多いリタイア組の移住者で、

適度の経済活動をしつつのんびり暮らしている。

私は、そのカフェの常連客の一人なのだ。

その日は、同じ常連客の移動販売式ラーメン屋さんが

馬頭のスーパーの前で営業するので、応援で食べに行こうよ、

とのお誘いだった。

「馬頭ってどこ?」と聞くと、車で東の方へ1時間半ほどという。

「県境を越える?」とさらに聞いたら、

茨木県側へ向かうが県境は越えない、と。

そこへ着いたら、某有名私立学校の先生だったので一応、センセイと呼ばれて

いる同じ常連客の彼が、スーパーにジープで乗り付けたのだった。

「もちろん乗りたいよね」「乗りたい、乗りたい」ということで、

国道をジープでブッ飛ばして帰ることになったのだった。

この4号線は、青森から、岩手、宮城、福島、栃木を次々と県境を越えて縦断し

て東京に至る全国最長、836・4キロメートルにおよぶ一般国道。

高速道路でもないのに、みな、

70キロも80キロも平気でスピードを出して走るので、

私は、極力、この道を走るのを避けている。

けれど、この日に限って、ジープでブッ飛ばすのが、

チョー気分がよい一日だったのだ。

はい、もうそういうアブナイことはいたしません…と一応、自分で自分を厳し

くたしなめたことだった。