新型コロナ対策で、なにかと不自由な毎日をお過ごしかと思います。こんな時こそ、家族

そろって絵本の世界で遊んでみてはいかがでしょう? 子供たちは絵本が大好きです。そして、お父さん、お母さんに読んでもらうのが大好きです。今月は大人の方にも1冊。ショーン・タン作「アライバル」をお薦めしたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『根っこの こどもたち 目をさます』4歳〜
絵/ジビレ・フォン・オルファース 文/ヘレン・ディーン・フィッシュ
訳・編/石井 桃子 童話館出版

冬が終わるころ、地面の下では、土のお母さんが根っこの子供たちを起こします。子供たちは、野原に咲く花の準備をして、眠っている虫たちを起こし、ブラシをかけて春の色を塗ってあげます。そしていよいよ春になると、地面の上に顔を出すのです。ドイツで長く愛されている絵本です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ロバのシルベスターとまほうの小石』6歳〜
作/ウィリアム・スタイグ 訳/せた ていじ 評論社

ロバのシルベスターは小石を集めるのが大好き。ある日、何でも願いがかなう魔法の小石を見つけ、大喜びで家に帰る途中、恐ろしいライオンに出会います。思わず「岩になりたい」と願ったら、その通りになってしまったシルベスター。はたして元に戻ることができるのでしょうか……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アライバル』10歳〜大人
作/ショーン・タン 河出書房新社

新天地をめざした移民たちの物語。言葉もわからず、習慣も違う国で生きていくことへの恐れ、戸惑い、そして希望……。文字はなく、絵だけですべてが語られます。どう感じるかは読み手次第。見返しの人物画は、描かれた一人一人の人生が迫ってくるようで、圧巻です。作者の両親も移民でした。