親子でゆっくりと過ごせる夏休み。戦争や平和について家族で話し合ったり、
考えたりしてもらうきっかけになる絵本を選んでみました。
平和な時代が続いていますが、伝えていくことを怠れば、
歴史はまた繰り返されてしまうかもしれませんから。

 

『母が作ってくれたすごろく-ジャワ島日本軍抑留所での子ども時代』
10歳〜大人
文/アネ=ルト・ウェルトハイム 訳/長山 さき 徳間書店

オランダ人のアネ=ルトさんは、8歳からの約2年間を
抑留所で過ごさなければなりませんでした。
そこは二重の鉄条網に囲まれ、不衛生で食べるものも少なく、学校もありません。
でも、お母さんは子供たちに、そこで見たすべてを
かきとめておくように、と言いました。

 

『世界がもし100人の村だったら』10歳〜大人
再話/池田 香代子 対訳/C.ダグラス・ラミス マガジンハウス

これは、Eメールによって世界に拡散されたメッセージです。
もしも世界が100人だけの村だったら…? 人種、健康、富、教育など、
いろんな角度から現実の比率をあてはめていくと、そこに驚きの数字が現れてきます。
読み終えたとき、世界の見え方が変わっているかもしれません。

 

『せかいいち うつくしい ぼくの村』10歳〜大人
作/小林 豊 ポプラ社

平和だったアフガニスタンで、1980年ごろ戦争が勃発。
内戦となり長く続いて、多くの若者が戦場にかり出されました。
戦争が始まって10年目の夏、アフガニスタンを旅した作者は、
戦時中も力強く生きる人々と出会います。その体験がこの絵本になりました。