この夏、絵本作家、林明子さんの原画展に行ってきました。会場は満員で、
改めてファンの多さにびっくり。原画の前に佇む人たちが多く、なかなか前に進めません。
きっと、思い出がつまった場面なのでしょう。原画は、印刷された絵本より
ずっと迫力があって繊細です。機会があればぜひ、原画展にお出かけください。
絵本の世界が広がります。そんなわけで今月は、林明子さんの絵本を3冊ご紹介します。

 

『こんとあき』4歳ぐらいから 作/林 明子 福音館

あきは、ぬいぐるみのこんと一緒に電車でおばあちゃんの家へいくことに。
旅の途中、いろんなトラブルに出あいます。あきはドキドキ、ちょっぴり涙も出ますが、
こんは「だいじょうぶ、だいじょうぶ」とあきを励まし続けます。
二人の表情がなんとも可愛く、何度でも読みたくなります。

 

『はじめてのおつかい』3歳ぐらいから 作/筒井 頼子 絵/林 明子 福音館

5歳のみいちゃんは、ママに頼まれて牛乳を買いにいきます。
初めてのおつかいは、転んでひざ小僧をすりむいたり、100円玉を落としたり、
「牛乳ください」とうまく言えなかったり…。
子供たちは、みいちゃんと同じ気もちでどきどき、はらはら、そして最後にほっとする一冊です。

 

『ひよこさん』2歳ぐらいから 作/征矢 清 絵/林 明子 福音館

トコトコトコトコ…ひよこさんはどこへ行くのでしょう?
だんだん暗くなってきて、もう歩けません。葉っぱのふとんで一人、眠ります。
そこへ、ひよこさんを捜していたお母さんがやってきて…。
ひよこさんの可愛らしさと、美しい色使いが心に染みてきます。