時間たっぷりの夏休み。こんな時に伝えておきたいことが、いっぱいあります。
未来の夢、困難を乗り越える勇気、協力し合う楽しさ、責任感について、
そして平和について…。家族で話し合うきっかけになることを願って選びました。

『さがしています』10歳〜大人
作/アーサー・ビナード 写真/岡倉禎志 童心社

作者は、詩人のアーサー・ビナード。幾度となく広島を訪れ、原爆と向きあった彼は、
資料館の地下収蔵庫にある2万1000点の遺品の中から14点を選び出します。
そして、その声なき「ものたち」の声を、写真を通して私たちに届けてくれます。

 

『まいごのねこ』6歳〜大人
文/ダグ・カンツ エイミー・シュローズ
絵/スー・コーネリソン 訳/野沢佳織 岩崎書店

戦争のため、故郷イラクを離れるしかなかった五人家族。
ペットのネコも連れて、こっそり出発します。
ようやくギリシャのレスボス島にたどりついたとき、ネコが行方不明に。
心配でたまりませんが、移住先めざして先に進むしかありません。
でも、大勢のボランティアの協力で、ネコは無事家族のもとへ。
イラクからどんなルートで移住先にたどり着いたのか、巻末の写真と地図もご覧ください。

 

『ともだちのしるしだよ』6歳〜大人
作/カレン・リン・ウィリアムズ カードラ・モハメッド
絵/ダーグ・チャーカ 訳/小林 葵 岩崎書店

ペシャワールの難民キャンプで出会った女の子、リナとフェローザ。
二人は救援物資の中から偶然、一足のサンダルの片方ずつを見つけます。
それぞれ片足だけサンダルを履いていたことから友だちになりますが、
やがて別れの日が。難民の人たちの実体験をもとに書かれた本です。