長く伝えられている昔話には、先人の知恵が込められているように思います。
でも、子供たちには理屈なんていりません。昔話の世界に入り込み、何度も繰り返し聴きたがります。
きっと、子供たちの心を捉える秘密が隠されているのでしょう。秋の夜長、ゆっくり楽しんでください。

 

『だごだご ころころ』
再話/石黒 渼子・梶山 俊夫 絵/梶山 俊夫 福音館 3歳ぐらいから

おじいさんが食べようとしただごがぽろり。ころころころがって暗い穴の中へ。
おばあさんが追いかけて穴の中に入っていくと、そこは鬼たちの住処。
おばあさんは、鬼のためにだごを作ることに…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『赤ずきん』絵/バーナディッド・ワッツ 訳/生野 幸吉
岩波書店 6歳ぐらいから

よく知られたお話でいろんな絵本になっていますが、おススメするとしたらこの1冊。
ワッツのやさしい絵とともに、グリムの原作に忠実なストーリーを楽しむことができます。

 

 

 

『天の火をぬすんだウサギ』作/ジョアンナ・トゥロートン 訳/山口 文生
評論社 10歳ぐらいから

地上にまだ火がなかった頃、天の人が守っている高い山の上の火を、ウサギが代表で盗りにいくことに。
いろんな動物たちがリレーして、盗ってきた火を森に隠すことに成功します。
その様子がダイナミックで、お話の世界に引き込まれます。北米に伝わる話がもとになっています。

 

《訂正とお詫び》9月号『こどもがつくるのはらうた』の解説の中で、
応募数が6万6300編とあるのは2万6300編の 間違いです。訂正してお詫びします。(編集室)