歯はちゃんと生えてきたのにご飯をきちんと噛んでいないようです。いつも食事を食べ終わるのが早く、特に麺類はあっという間です。見ているとほとんど噛んでいません。よくかむように注意してもなかなか直りません。ウンチを見ると、たまに塊のまま出てきているものもあります。どのように対応すればよいのでしょうか。(25歳主婦/2歳女児)

小児の食に関する相談で多いのは

「食が細い」「偏食がある」

「うまく飲み込めない」等ですが、

ご質問のお子さんは食欲もあり、飲み込む機能に問題はないようです。

でも、ウンチに食べたものが未消化のまま出てきたらお母様もご心配ですよね。

2歳になると目と手と口が協応して動くようになり、

スプーンやフォークを使って上手に「一人食べ」ができるようになります。

咀嚼という能力はそれ以前の離乳期に、

柔らかいものから徐々に硬いものへと食物形態が変化するにつれ、

自然に獲得するものです。

歯もちゃんと生えており虫歯などもないようであれば、

噛めないというより、

食欲が勝ってつい丸呑みしてしまうのではないでしょうか。

でも、このような食べ方は消化に悪いだけではなく、

食べ過ぎによる肥満の原因にもなります。

2歳のお子さんによく噛むように注意してもまだ理解できないでしょう。

楽しいはずの食事の時間がストレスになっては本末転倒です。

それより食べることが大好きなお子さんに、

もっと食事を楽しんでもらう工夫をしてはいかがでしょうか。

「パンもお米も噛めば噛むほどお口の中で甘くなるんだよ」

「たくわんはパリパリ、リンゴはシャリシャリといい音がするね。

これはどんな音がするかな?」

「こんなにおいしいものは、お口の中でもっと楽しんでからゴックンしよう」

などとお母さんが噛むことを楽しんで美味しそうに食べるのを見せるのです。

普段の顔の表情や口の動きの観察から、

筋肉や神経に障害がないようなら、

医学的・歯科的に機能的な問題はないと思います。

噛むことを意識させ「よく噛む環境を整えること」を日頃から続けていただき、

それでも改善が見られないときは、

小児の摂食嚥下について対応していただける小児科医か小児歯科医にご相談下さい。

★回答者……

ポプラH150歯科医師/高林周平先生

1953年東京都生まれ。1979年、北海道大学歯学部卒業。
北海道大学歯学部小児歯科学講座入局。1984年、新松戸
で「小児歯科ポプラ診療室」を開業。日本小児歯科学会認
定小児歯科専門医。