吃音があります。言葉を話し始めるのが遅く、しっかり話せるようになったと思ったら、吃るように。はじめの言葉が出てこない事が多いです。ひどい時と比較的大丈夫な時があるのですが…。どこかに相談にいくべきでしょうか。(42歳主婦/5歳男児)

吃音(きつおん/どもり)は、初めの言葉が自然に出てこないことが特徴です。

初めの「音」を繰り返すことが多く「お・お・おかあさん」というような

話し方になります。そのほか引き伸ばす話し方「おーかあさん」などもあります。

2~5歳で発症することが多く、成長に伴い50~80%は自然に治っていきます。

ご家族やお子さん本人が必要以上に意識すると、かえって症状が軽快しにくくなる

とも言われていますので注意しましょう。

吃った時に「今なんていったの?」とか「落ち着いてもう一度言ってごらん」

などと言うことはやめましょう。

ご家族など大人がお子さんと話をするときに

「リラックスして急がさずにゆっくり話しかける」ことを心がけましょう。

吃音が長引くと症状が固定化することもあります。

次のような場合は治療が必要になることもあります。

①本人以外のご家族に吃音の人がいる

②3歳半以降に発症した

③6カ月以上吃音が継続している

④男性

⑤ 言い間違いなどの発声上の問題が多い

松戸市には「松戸市こども発達センター」があり、

小児科医師、臨床心理士、言語聴覚士など言葉の発達に関する多職種の専門家がいます。

★回答者……

DSC_9217小児科医師/小野元子先生
1949年生まれ。千葉大学医学部卒業。小児科医。千葉大学医学部付属病院・国保松戸市立病院・国立国府台病院(現独立行政法人国立国際医療研究センター国府台病院)・船橋市立医療センター勤務の後、1993年に小児外科医の夫と新松戸で「おのクリニック」開業。診察室での診療だけでなく学校医、保育所嘱託医などを通し地域医療に携わっている。日本小児科学会認定小児科専門医。松戸市医師会公衆衛生委員。松戸市小児科医会代表幹事。松戸市子ども子育て会議委員。