うちの息子は幼稚園に通っていますが、もともと落ち着きがない子でした。周りとコミュニケーションをとるのも苦手で、気に入らないと手が出たり、噛んだりしてしまうことが、今でもよくあります。先生の言うこともあまり聞けていないようです。
個人面談のとき「発達障害なども考えられるから、ちょっとみてもらったらいかがでしょうか?」と先生に言われました。このくらいの年齢でも発達障害の子どもはいるのでしょうか。やはり、みてもらったほうがよいのでしょうか。迷っています。(37歳主婦/4歳男児)

 

「発達障害」という言葉に戸惑っていらっしゃるお気持ち、お察しいたします。

ご相談の内容は、個々のお子様のケースによるとてもデリケートなもので、

様々な考えや対応があり、お会いしないと判断が難しい問題だと感じています。

「カンファレンス」という言葉をご存じでしょうか。

主に医療の世界で使われ、

様々な専門家がチームを組んで患者さんのことを考え、

良い方向に向かうよう対応することを意味するそうです。

近頃は、保育や、教育の場面でもこの「カンファレンス」という考えを取り入れ、

保護者、教師をはじめ複数の専門家がチームを組んで、

それぞれの専門的な目で子どもを受け止め、

それぞれの成長を支える必要性がある、と言われています。

これを行うことにより子どもを多角度から見て、

一人一人に応じたきめ細やかな支援ができると思います。

まずは日頃お子様と直接関わっている担任、幼稚園の園長、主任などの先生方と、

お母様が、日頃のお子様の様子について話し合う機会を作ってみてはいかがでしょうか。

家庭では、お母さんと子どもが1対1に近い関係で接していると思います。

幼稚園などの集団の中にいる時と家庭では、様子が違うこともあるでしょう。

お互いに情報を共有して協力していくことが大切です。

どの立場の大人も、その子の健やかな成長を願う気持ちは共通であるはずです。

「発達に課題があるのかな…?」

「どのようなかかわり方をすれば、良いのかな…?」

何となく気になっていることに対してヒントをもらいに、あるいは提供しに行く、

という感覚で話をしに行ってみても良いのではないでしょうか。

地域には子どもの発達や行動について相談ができる場所が複数あります。

幼稚園でも市の子育て支援に関する部署からでも情報は得ることができます。

★回答者……

しんまつど幼稚園園長/寺田美子先生
1963年生まれ。十文字学園女子短期大学幼児教育学科卒業。聖徳大学大学院教職研究科教職実践専攻修了。現在学校法人松本学園新松戸幼稚園園長、及び聖徳大学、杉野服飾大学非常勤講師。日本保育学会、日本教材学会、国際幼児教育学会、日本フルート協会会員。日本音楽教育メディア学会。