仕上げ磨きはいつぐらいまでやってあげたらよいでしょうか? 最近は自分でもだいぶ上手に磨けるようになってきているのですが、これまで虫歯になったことがなく、それも仕上げ磨きをやってあげているからかな…?という気も。もう任せてしまっていいのか、まだしばらくは親がやってあげていいのか、迷っています。(36歳/主婦)
まず、「仕上げ磨き」という発想は捨ててください。
六歳臼歯が生え終わるまでは、就寝前の歯磨きは必ず保護者の方がしてください。
そのあとにお子様が「練習磨き」をするというのが理想的です。
六歳臼歯は正式には第一大臼歯といいます。
前から数えて6番目の歯で、永久歯の初めての奥歯です。
6歳前後に生えてくることが多いので俗に六歳臼歯と呼ばれています。
生えたばかりの歯はエナメル質が未成熟で虫歯になりやすいのですが、
六歳臼歯が生える前に歯磨きをお子様に任せきりにしてしまうと、
生えてきていること自体に気が付いていなかったり、
歯ブラシが届いていなかったりして虫歯にしてしまう危険性が高くなります。
ちなみに、永久歯で虫歯になる割合が圧倒的に高いのが六歳臼歯なのです。
小学生になったからとか何歳になったからという区切りではなく、
六歳臼歯が生え終わるまでは保護者の方が初めに磨いてあげましょう。
そのあとでお子さんに
「今、お母さんが磨いたようにもう一度自分で磨いてごらんなさい」といって、
「練習磨き」をさせてください。
それを5歳ぐらいから六歳臼歯が生え終わるまでの1~2年間続けると、
だんだん上手に磨けるようになると思います。
1953年東京都生まれ。1979年、北海道大学歯学部卒業。
北海道大学歯学部小児歯科学講座入局。1984年、新松戸
で「小児歯科ポプラ診療室」を開業。日本小児歯科学会認
定小児歯科専門医。