質問:2歳4カ月の女の子。火を通した卵料理を食べて吐いたり、白身魚の入った食品で口の周りが赤くなることが多くなり検査を受けたところ、卵と白身魚でアレルギー反応が出ました。その後、病院には行っていませんが、火を通した卵をほんの少しずつ食べさせるなど、普段の食事で慣らす工夫をしています。でもこの先、アレルギー反応が出なくなるかどうかは分からず不安です。病院には、何か症状が出るまで行かなくてもよいでしょうか? また、日常生活ではどんなことに気をつければよいでしょうか?
食物アレルギーは、消化能力が未熟なために起こることが原因の1つと考えられています。
この場合は、食物が充分に消化された状態で腸から吸収されれば、
自分の体に合わないものとして反応する(症状が出る)ことは少ないとされています。
そのため年令と共に消化能力が上がると、食物アレルギーは少なくなってくると思われます。
ただ、年令が高くなっても強い症状が出ることもありますので、
注意しながら見守る必要があります。
このお子さんの場合、お母様が少しずつ食べさせて馴らしているとのことですが、
医師の指導の下に行うことをお勧めします。
食事内容の進め方によっては、再び強い症状が出ることも考えられます。
初めて症状が出たときに診ていただいた先生か、
検査をしていただいた先生を受診して相談なさるとよいでしょう。
日常生活での注意も、アレルギーの程度によって異なりますので
よくお訊きになってみてください。
★回答者……
小児科医師/小野元子先生
1949年生まれ。千葉大学医学部卒業。小児科医。千葉大学医学部付属病院・国保松戸市立病院・国立国府台病院(現独立行政法人国立国際医療研究センター国府台病院)・船橋市立医療センター勤務の後、1993年に小児外科医の夫と新松戸で「おのクリニック」開業。診察室での診療だけでなく学校医、保育所嘱託医などを通し地域医療に携わっている。日本小児科学会認定小児科専門医。松戸市医師会公衆衛生委員。松戸市小児科医会代表幹事。松戸市子ども子育て会議委員。