No.35 〈4月24日㈪ 幸谷小2年生の自然観察会〉

関さんの森に近い幸谷小学校2年生3クラス90名が、春の関さんの森の観察会にやって来ました。1年生の秋にクヌギの森でどんぐり探しをして以来の訪問で、屋敷の中は初めてです。
ここに住む関さんから屋敷のあらましを聞いた後、クラス毎に3人のスタッフに付き添われて、屋敷の中の門や古い蔵、ソメイヨシノ、カヤやモチノキの大木が茂る屋敷の中を見て歩きました。
その後屋敷の外に出て森に移動。自然観察に先だって、現在の4年生が2年前に取り付けた樹名版を調べ、きれいに拭いて新しい紐に取り替える作業をしました。
その後はスタッフの案内で、湧水池の生物や草原に咲く花など新緑の森の中を探検、調査をしました。これから夏と秋に森を訪れる計画です。

 

No.34〈3月3日㈮ 森の学園の卒業式〉

今日は、昨年5月「関さんの森の学園」に入学して毎月、葛飾区内から電車で通って来ていた保育園児たちの自然体験最終日。そして学園卒業の日です。子供たちは屋敷内での1年間を振り返りながら、ウメやツバキなどの花を眺め、枝に残っているミカンを食べたり、モグラ塚を掘ったりして春の自然を観察しました。
好天気につられて屋敷の外に出て、満開の梅の木の下でツクシ探しをした後、いつもどおり塩おにぎりの楽しい昼食。卒園式では、関さんが「この1年間ですっかり逞しくなりましたね」とお祝い言葉を贈り、子供たちも森の学園での楽しかったことをそれぞれ発表。自分たちで色付けをしたトートバックを森のスタッフにプレゼントしてくれました。森の学園からも、木のプレートに木の実などをあしらった会員手作りのペンダントをプレゼント。子供たちは嬉しそうに互いに見せ合っていました。園児も来月の今頃はランドセルを背負った1年生です。

2017.4メイン850

2017.4サブ450

卒園記念に贈ったスタップ手作りのペンダント

 

 

 

 

No.33〈2月11日㈰森の会議室の安全管理〉

関さんの森の「森の会議室」は、100年を超す大きな木に囲まれています。古木が重なると下の枝に光が当たらなくなり、自然に枯れたり、枝が腐っったりします。ところが枯れた枝は夏は葉の陰で見つけにくく、落葉樹だと冬は発見が困難なのが実情です。
2月の初旬に大風が吹いたあと森の点検に入った者が、森の会議室の脇にあるオオチョウチンという八重桜の太い枝が腐って折れ、隣のカキノキに倒れ掛かっているのを見つけました。下を通る人の上に落下する危険が高いので、関さんの森のスタッフが、綿ロープとワイヤーロープ付きのチルホール(牽引器)を使用して、枝落としをしました。写真は幹回り50㎝程の枯れ枝を落とした直後の様子です。枝の位置から、危険な範囲が分かります。
弱った街路樹などが倒れて、通行人や車が被害にあう事を聞くことがあります。森や木を管理する人にとって、これは大変厄介な問題です。外見から危険な木を判断するのが難しいからです。森の管理には日頃から気を付けていますが、管理する立場かは、風の強い日には用事のない限り森に入ることは出来れば避けて欲しいのが本音です。

枝切取り850 枝の切り取り直後

No.32 〈1月25日㈬ 冬の会議室は人でいっぱい〉

寒さがピークになるこの時期は、外に出にくい季節です。そんな人たちを野外に誘おうと企画した「関さんの森冬の観察会」は、想定以上の参加者数。案内スタッフは対応に大忙しでした。新松戸駅を出発して、関さんの森を経て北小金の東漸寺に至るまで、落葉した明るい冬の森・巨木を訪ね歩く2時間半のコースは、家に閉じこもりがちの人にとって良い気晴らしになったのではないでしょうか。
赤城神社の脇の広場に集合した104人の参加者は、4班に分かれて赤城神社、幸谷観音を巡り、11時過ぎに全員が関さんの森の会議室に再集合。屋敷に暮らす関美智子さんから、先代から森や屋敷を守ってきたこと、街中の森を守る苦労、多くの市民の協力で道路を屋敷の外に迂回してもらったことなど、マイクを使って説明しました。その後屋敷内を見たのち湧水池のある屋敷林に回り、さらに10分ほど歩いた東漸寺で古木群を見学。現地で解散しました。

観察会850

No.31〈2016年12月18日㈰ 今年最後の会議〉

今年最後の例会が開かれた18日は、穏やかな一日でした。午前中、今年から始まった千葉県県士会地域貢献センターの支援による「関さんの森門と蔵再生事業」で、雑蔵の中の木材を外に運び出す作業を行いました。午後は、門と蔵再生事業にボランティアで参加している地元の建築士4名も加わり、今年最後の会議が開かれました。議題は、門と蔵事業の実施状況と今後の予定、会報の編集、20周年記念誌の編集、1月25日予定の関さんの森自然観察会の開催、関さんの森環境財団への助成金申請等でした。会報の内容は、設立20年を迎えた2016年の一年間の活動状況を取りまとめるもので、2017年1月発行のため12月31日が締め切りです。記事を割り振られた会員にとっては、いつもより少し忙しい年の暮となりそうです。

会議室850

No.30〈2016年11月6日㈰ 建築士会まちなみウオッチング〉

今日は、午後から新松戸にある流通経済大学の教室で「関さんの森を育む会設立20周年記念シンポジウム」が開かれる日です。千葉県建築士会が毎年実施している「まちなみウオッチング」では、シンポジウムへの参加を兼ねて、午前中に関さんの屋敷と森を訪問することに。県内から27人の建築士の訪問を受けました。
午前9時に新松戸駅に集合した一行は、駅から斜面林を登るルートで新松戸市街地などを遠望しながら関さんの森に到着。森の会議室で、関美智子さんが歓迎の挨拶と屋敷と森を守ってきた経緯を説明。育む会からは、千葉県建築士会による「門と蔵再生事業」助成のお礼に続き、江戸時代から続く屋敷の建物群とそれを取り巻く樹木、屋敷内を通る都市計画道路を屋敷外の迂回路線に変更した経緯などを説明しました。
その後、2班に分かれて屋敷内の門や蔵、古木などを案内。屋敷の外に出て環境に配慮して作られた道路や、ケンポナシの木の立曳きによる移植の記録を見てもらい、屋敷林を巡ったあと、女性グループが整備している溜ノ上の森を訪問して11時40分に森を離れ、シンポジウムの会場に向かいました。

 

まちなみ850

まちなみ400

No.29〈2016年10月19日㈬ 地元の小学1年生がドングリを探しに〉

関さんの森にあるケンポナシを校章としている幸谷小学校の1年生90名が、ドングリなど秋の山の幸を求めて関さんの森にやって来ました。子供たちが育てたアサガオの蔓をリースにしたので、それに飾りつける品物を探すためです。
集合場所は、いつもの森の会議室と違って、クヌギやコナラの茂るクヌギの森。育む会のスタッフ11名に迎えられ、木の実や葉っぱ、花などの説明を受けました。
ここには現在の3年生が2年生の時に植えたケンポナシがあり、さっそく木の下でコナラやクヌギのドングリ拾いに夢中に。近くにピラカンサがオレンジ色の実をいっぱい付けていたので、リースの飾りに1房ずつ摘んでいました。
そのあと、全員で屋敷林へ移動。みどりが一杯で静かな森の雰囲気を味わい、フィールドアスレチックも楽しみました。歩道ではシラカシの実を拾い、森をひと回り。名残惜しそうに学校に戻っていきました。

会議室850

 

No.28〈2016年9月29日㈭ 草加市からかわいいお客さんが来訪〉

草加市内は平地ばかりで、傾斜のある山はないそうです。今日は、草加くさはな保育園の子供たち16名が、先生4名に付き添われてマイクロバスでやって来ました。 森の会議室に着くと早速、虫よけなどの支度をして、関さんからクリやカキなど秋に実る果物の説明を受けました。午後から雨になりそうなので、午前のうちに森の中でザリガニ釣りやドングリ拾い、遊具などで遊んではしゃぎ回りました。屋敷にもどって昼ご飯のあとは、屋敷の庭を探検。クリを拾ったり、まだ青いみかんやアケビを見たり、クモやダンゴムシを観察したり…楽しい時間を過ごしました。最後に、今を盛りと咲くヒガンバナの絵本を読んでもらい、キンモクセイの香る道を通ってバスで帰っていきました。山あり池あり巨木あり、昆虫もたくさん棲んでいる関さんの森は、子供たちにとってまるでワンダーランドのようです。

2016.10会議室

2016.10会議室ー2

No.27〈2016年8月21日㈰ 門と蔵再生事業の調査活動と夕涼み会〉

立秋が過ぎてもまだまだ暑いこの時期は毎年、定例作業はお休みです。それに代わって、夕刻から咲きはじめるカラスウリの開花を観察しながら、夏の夕べを楽しむ夕涼み会を行います。今年は、その前に建築士グループが「門と蔵再生事業」による雑蔵の調査を実施しました。蔵の中は木材でいっぱいなので、今日は外回りの調査です。壁や柱、屋根などの形状をメジャーを使って綿密に調べて、記録していきます。
調査が終わった後、関さんの森を育む会とエコミュージアムとの合同会議。そして会議終了後に古文書調査グループも参加して、25名の夕涼み会が始まりました。カラスウリの花が開いて咲き終わるまで、宴は和やかに続きました。

雑蔵調査850

 

 

カラスウリ400■カラスウリの花

No.26〈2016年7月17日㈰ 森と仲良くそうめん流し〉

今日は梅雨空の下、関さんの森の観察と清掃作業。その後、涼しい木陰でそうめん流しを楽しみました。
事前に申し込みのあった10家族、計27名が、10時に森の会議室に勢揃い。主催者の挨拶や今日の行事予定の説明の後、森の清掃をしながらの観察会に揃って出発しました。森の中は拾うゴミも少なかったけど、幸谷小の生徒がプレートを付けた仲良しの木を観察。広場では、子供たちが遊具で大喜びでした。
屋敷に戻っていよいよそうめん流しです。使う樋は前日、庭から太いモウソウチクを4メートルに切り、半分に割って用意。参加者は、そうめんを食べ
るのに使うコップと箸は、森で採れたタケをスタッフの指導で切ったり削ったりして作ります。薬味は、庭で採れたミョウガやネギ、アオジソなど。この日は、国府台高校と流山おおたかの森高校の生徒7名がボランティアで参加。そうめんを茹で、樋にそうめんを流したり、子供たちの遊び相手になったり……大活躍でした。水とそうめん以外はすべて森の産物。子供も大人も森の恵みを楽しんだ半日でした。

そうめん流し ’16.7.17

No.25〈2016年6月18日㈯ 古い門や蔵を歴史的遺産として残したい〉

関家の屋敷にある古い門や蔵は、かつて幸谷村の名主を務めた東葛地区の指導的な農家の屋敷構えを伝えるものとして貴重なものです。幸い、都市計画道路が屋敷の外側を迂回して通ることになり、生き残ることができました。
江戸時代後期に建てられたこれらの建物は、かつて使われた生活用品などを保存したまま風雪に耐えてきました。中にあった古文書約3000点はすべて取り出し、保存・解明作業が進んでいます。しかし、生活用品や農作業用具などは、屋敷で採れた木材と共に埃を被ったまま眠っていました。
このたび千葉県建築士会の支援で、これらの建物群と中にある品物の保全と展示を目的に、「関さんの森門と蔵再生事業」に取り組むことになりました。
6月18日は、本事業の指導をする丸山純氏をお招きして学習会を開きました。丸山氏は、元千葉大学グランドフェロー、千葉県文化財保護審議会委員で、古民家や町並などの保存が専門です。当日は関さんの屋敷と森に関する説明を受けた後、エコミュージアム会員とこの事業に協力する地元の建築士が、先生と一緒に屋敷や森を見てまわり、蔵や門の保存方法などについて講義を受けました。

kaigi850

No.24〈2016年5月15日㈰ 関さんの森でのオープンフォレスト〉

松戸市にある個人所有の林をボランテイアで整備している17のグループが、自分たちが整備している森を一斉に公開する「第5回オープンフォレストin松戸」。今年は5月14日から23日のあいだ開かれました。関さんの森も、近くにある関さん所有の「溜ノ上の森」と共に、この行事に毎回参加しています。五月晴れの15日には、家族や仲間同士、個人など、朝から三々五々訪れる人があり、古木の群れに感心したり、森の中でハンモックに揺られたりして新緑の森から力をもらっていました。案内した人は、2つの森を合わせて15日は53名、3日間で合計84名となりました。

会議室850

No.23〈2016年4月3日㈰  関さんの森の花まつり〉

関さんの屋敷の門の脇には、樹齢110年を超えるソメイヨシノがあります。現在の当主のお母さんが生れた時、幸谷村の人達がお祝いに植えてくれた桜です。屋敷内にはほかにも古株の桜が多くあり、毎年、開花の頃に春の訪れを祝って「関さんの森の花まつり」を行っています。今年はあいにくの小雨模様で、例年より参加者は少なかったのですが、午前中は自然観察会や昔遊び。昼はカヤの実入りのパン作りやトン汁を味わい、午後はコカリナ、バイオリン、和太鼓、三味線の演奏など、盛りだくさんのプログラム。春の到来をみんなで楽しみました。
また、花まつりが終った後は、会員スタッフそれぞれの持ち寄りで花見の宴を張りました。

音楽会850

400桜

花見400

No.22 〈2016年3月20日㈰  門と蔵の保存検討会〉

関家の屋敷には江戸時代から続く3つの蔵と門があります。都市計画道路が屋敷の外側を迂回したことで、2つの蔵と門は移転を免れました。関さんの森エコミュージアムでは、この蔵や門を、蔵の中に所蔵されている古い生活用品や農器具、古文書などと一緒に保存して、多くの人に見てもらうため、具体的な保存の方法を検討し始めています。一般財団法人千葉県建築士会が、この保存活動を3年計画で支援してくれることになり、28年度から「関さんの森・門と蔵再生事業」として実施する予定です。
今日は、この事業に参加してくださる市内の建築士の方が加わって、今後の事業の進め方について打ち合わせを行いました。

3月20日会議室850

 No.21〈2016年2月16日㈫  冬の森の観察会〉

関さんの森を中心に新松戸駅から北小金駅の間を、自然を楽しみながらゆっくりと歩く「関さんの森冬の観察会」が開かれました。
10時前。新松戸駅に集った43名は、関さんの森を育む会のスタッフの案内で3班に別れ、赤城神社から幸谷観音を経て、ウメが咲き始めた関さんの森に到着。
屋敷内の100年ザクラ、キリシマツツジ、カヤなどの古木と蔵や門を見て回ったあと、森の会議室に集合。住人の関さんから、200年以上続く森を守ってきた苦労話や、「残されたこの森はいま、市民ボランティアの協力で今は大切に守られています。将来にわたってこのままの姿で残していきたい」といったお話しがありました。
また、道路を通すため移植された幸谷のシンボル、ケンポナシについての説明を聴き、春の準備を始めた屋敷林の中をじっくりと見てまわりました。そして、春の日差しを浴びながら最後の観察場所である東漸寺へ。自然を楽しむ冬の観察会でした。

会議室850

No.20〈2016年1月17日㈰ 新春初の会議〉

2016年初めて例会。午前中むつみ梅林の剪定作業を終えて、屋敷内の案内をしながら関さんの森を育む会の新年の打ち合わせ会が開かれました。
育む会を結成して20年になる今年は、20周年を記念する事業や記念誌の発行など、例年にない企画が予定されている。そのほか、2月16日冬の観察会、幸谷小ケンポナシ環境教室、新年度から始まる千葉県建築士会支援の「関さんの森・門と蔵再生事業」、関さんの森花まつりなど、当面する事業が目白押しで、寒い中で熱い討議が続きました。

会議室850

No.19〈2015年12月10日㈮ 園児からのクリスマスプレゼント〉

葛飾区内のS保育園の年長組の園児たちは、毎月亀有駅から電車に乗って関さんの森にやってきます。葉を落としてすっかり明るくなった屋敷内では、サザンカが咲き誇り、ミカンが甘くなって、冬を迎える準備が整っています。屋敷の探検を終えた園児たちは、あちこちに残されていた秋の実りを見つけてお皿に盛り、豪華な初冬のフルコースが出来ました。

小幅400

 

 

 

 

 

 

 

 

保育園に帰る前、今年一年お世話になった関さんの森のスタッフに、自分たちが描いた絵に手作りのクリスマスクッキーを包んでプレゼント。スタッフは思いがけないプレゼントに大喜びです。贈った園児もニコニコ顔でした。

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上:園児たちと、プレゼントを喜ぶスタッフ

No.18〈2015年11月13日㈮  幸谷小ケンポナシ環境教室〉

関さんの森に近い幸谷小学校は、生徒数の増加により馬橋小、小金小の学区の一部を対象に1983年に新設されました。幸谷小は関さんの森にあるケンポナシの葉を校章としており、学校通信も「ケンポナシ」です。
ケンポナシはクロウメモドキ科の落葉樹で、初冬に落ちる実はナシの香りがして甘く、昔はおやつ代わりにしていたそうです。
校章の基となった樹齢200年を超える古木は、道路工事のため4年ほど前に移植を余儀なくされたました。幸谷小2年生は、移植の直前に採取した種から育った苗木を近くの森に植えるとともに、関さんの森にある木と仲良しになる「幸谷小ケンポナシ環境教室」を実施しました。
立て曳きという方法で移植したケンポナシの古木の前が臨時の教室。生徒達は、所有者の関さんからケンポナシを大切に育ててきた話を聞いた後、代わる代わる老木に触って、早く元気になって!と激励していました。

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上:ケンポナシの説明をする関さんと子供たち
下:ケンポナシをいたわる子供たち

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 No.17〈2015年10月30日㈮ 「足立区の保存樹・樹林を守る会」の皆さん来訪〉

関さんの森の会議室の10月は、訪ねてこられるお客さんの多い月です。今月も8日間に112人の方がこられましえた。30日には「足立区の保存樹・樹林を守る会」の皆さんが、事務局の足立区みどり推進課の方の案内で、関さんの屋敷と森を視察されました。メンバーは、古から続く屋敷の所有者、造園業、建築士などで、樹木を愛する方ばかり。
足立区の緑地率は17%であまり多いとはいえませんが、都内では中位。地盤が低く、地下水が高いため、溝を掘ってその土を盛り土にして木を育てるなど、緑を育てるには苦労が多いとのことでした。
屋敷の庭に色々な木がのびのびと育っている様子を見て、大変うらやましがられました。また、うっそうとした屋敷林をみて、感嘆の声を上げていました。

会議室850

 

No.16〈2015年9月24日㈬ 草加市からの可愛いお客さん〉

関さんの森は、最寄りの新松戸駅が常磐線と武蔵野線を利用できることから、県内はもとより東京都や埼玉県からも訪問者があります。今日は草加市内の保育園児が、園長をはじめ5名の付き添いでマイクロバスに乗って森の探検にやって来ました。草加市はほとんど平地ばかりなので、山坂のある関さんの森は子供たちにとって楽しみな場所のようです。
屋敷内でクリやドングリを拾い、甘柿を採ってもらいかぶりつく。緑色のカヤの実を拾い、中の実をくりぬいて笛作りに挑戦してみました。今日のハイライトは、藁灰でアク抜きをしたカヤの実を炒って砕き、パン生地に混ぜ込んだものを、タケの棒の先に巻きつけて炭火で焙る「カヤの実入りパン作り」体験です。パンがこんがり焼けてくると、美味しそうな香りが漂ってきて、園児たちは大喜び。みんなで持参のお弁当を広げたあとは、屋敷林でたっぷり遊び、バスに揺られて帰っていきました。

会議室850

 

No.15〈2015年8月19日㈬  新設市道の都市計画変更説明会〉

関さんの森の中を通る市道の用地提供に当たっては、平成22年に所有者の関さん側からの求めに応じて以下の2点を協議するため、土地所有者、関さんの森関係者と松戸市職員で構成する協議会を設置することとしました。 1)関さんの森を可能な限り都市緑地法に基づく「特別緑地保全地区」に指定すること。 2)暫定道路を都市計画に基づく正式な道路として計画変更すること。 協議会はこれまでに11回行われ、別途に個別の説明会も開かれてきました。19日は関さん側が求めている、屋敷内を通る都市計画上の路線を現行の道路に変えるという都市計画変更に関して、千葉県との交渉状況についての経過説明が、松戸市の担当者からあり、その後、この問題を巡って真剣な意見交換が行われました。

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No.14〈2015年7月7日(火)タケの不思議〉

タケって不思議な植物だと思いませんか? 1年で成長は終わるけど、枯れることがないので草の仲間ではありません。年輪がないので木の仲間でもない。タケはタケなのです。子供たちにとってもタケは不思議な植物に思える、葛飾区から通っている砂原保育園の子供たちは、6月に50㎝ほどのマダケのタケノコを見て、1カ月後に来てみると、はるか見上げる10数メートルの高さになっているのが合点がいかないようでした。 それでもタケノコを倒して皮をむいたり、刻んだりすることで、中が空洞で節があること。皮は、昔はおにぎりなどを包む材料として使われたことなど、タケの正体が次第に理解できるようになりました。しまいには若いタケを使ってバンブーダンスを楽しんでいました。タケはまだ柔らかいので、挟まれても痛くありません。 ちょうど七夕の日だったので、森から切ってきたササダケにそれぞれの願い事を書いた短冊をつけました。園児たちがタケに親しんだ一日でした。 タケのバンブーダンス850

 

No.13〈2015年6月6日(土)関さんの森で相馬の盆踊り〉

東日本大震災の津波被害のため、仮設住宅暮らしを余儀なくされている福島県南相馬市高見・塚合地区の皆さん13名が、関さんの森を訪問しました。 2009年に関さんの森をテーマにしたミュージカルを上演した「東葛合唱団はるかぜ」が、「南相馬十七文字のふれあい」をテーマに音楽構成“僕らの出番がきっと来る!”を、翌7日に森のホール21大ホールで開催することとなり、それに出演するための松戸入りです。 一行は待ち受けたはるかぜの仲間と再会を喜んだ後、関さんから森の歴史と育む会の活動について説明を受け、その後230年続いた屋敷内をゆっくり見学しました。 仮設住宅住まいの皆さんは、震災による津波や原発事故から4年が過ぎても未だ復興途上にあるなど、苦労話は尽きませんでしたが、伝統の相馬野馬追を守るなど元気な活動ぶりを語ってくれました。木漏れ日の中、お別れに地元に伝わる相馬盆歌を歌いながら盆踊りを披露して下さり、翌日の公演のリハーサルともなりました。 そして翌日の「はるかぜ25周年記念コンサート」では、フィナーレに皆さんの踊りが披露されました。 相馬盆踊850

 

No.12〈2015年5月21日(木)初夏の観察会〉

5月21日(木)には、生物多様性条約事務局が呼び掛けて、世界各地で植樹や生物とふれあう活動「グリーンウェイブ2015」に参加し、「オープンフォレストin松戸」開催期間中の行事として、初夏の関さんの森観察会が開かれました。爽やかな新緑の中、36名の参加者は4班に分かれて、インストラクターの案内で幸谷観音、関さんの屋敷と屋敷林(旧子どもの森)、溜ノ上の森を巡り、自然の豊かさと森林浴を楽しみました。写真は、関さんの森会議室に集合して、関さんの話や生物多様性条約の説明などをきいているところです。5月は新緑の美しい時期。天候にも恵まれ、関さんの森、とりわけ屋敷内の見学者が例年になく多く、近くの小学校の1、2年の生徒たち、都内葛飾区、草加市の保育園児、オープンフォレストの参加者、町会や歩こう会の一行など、案内日は延べ13日、訪問者は531人に達し、関さんの森会議室は連日、賑やかでした。 幅850

 

No.11〈2015年4月24日(金)社会人52年目の集い〉

4月は新卒者の入社時期です。東京オリンピックの年に、同じ勤務先で社会人となった仲間が、退職後も毎年夏と冬に集まって旧交を温めてきました。森林や木材に関連する仕事に携わってきた仲間なので、育む会のメンバーの一人が、関さんの森の新緑を肴に環境を語ろうということになり、首都圏在住の7名が森の会議室に集まりました。関さん姉妹にもご出席いただいて、屋敷森や屋敷内を見学した後、タケノコやフキ、山菜、そして新緑を肴に、冷たいビールと竹を使ったかっぽ酒。料亭顔負けの趣向で、味も格別でした。熊野権現のキリシマツツジが咲き始めた爽やかな青空のもと、高齢化社会の行く末や生物多様性など、あれこれ話しながら春を堪能。元気をもらった半日でした。 幅850

 

No.10〈2015年3月20日㈮ 臨時・森の会議室〉

昨年5月以来、毎月関さんの森に電車で通って来ていた葛飾区内砂原保育園の年長組の子供たちの活動も、今日が最後の日となりました。子供たちは、屋敷の中でのこの1年間の活動場所を確認して、関さんの屋敷に名残を惜しみました。天気が良いので道路の向こう側にあるむつみ梅林を臨時会議室にして、関さんの森の卒園式をしました。近くのクヌギの森で、卒園記念のケンポナシの植樹をしたあと、梅の花が散り始めた草の上で塩おにぎりの昼食。卒園式では、育む会から園児全員に木の実に絵付けをした記念メダルをプレゼント。園児たちからも、お世話になったお礼にとみんなで力を合わせて描いた大きな絵と、「森は生きている」の歌を育む会のスタッフにプレゼントしてくれました。最後に、関さんの森で春・夏・秋・冬を体験して楽しかったことを、声を揃えてお礼の言葉として育む会スタッフに伝え、元気よく帰っていきました。 幅850

 

No.9〈2015年2月19日(木)冬の観察会〉

春が近づくと外に出かけたくなります。関さんの森を育む会が募集した「冬の関さんの森から東漸寺の巨木を訪ねて」には、集合場所の新松戸駅前に、昨年と同様98名の方が参加して下さいました。ある新聞社が首都圏版に行事を紹介してくれたせいか、市内や近隣市はもとより船橋市、千葉市や都内、埼玉県、遠くは横浜市からもみえました。駅前で受け付けの後、4班に分かれてガイドの案内で冬の植物を観察しながら赤城神社、幸谷観音を経て関さんの屋敷へ。 関さんの森会議室では大勢の参加者を前に関さんが、7代にわたり屋敷と森を守ってきたこと、これからも市街地にあるこの貴重な緑の財産を地域や子どものために残していきたいと説明。その後、屋敷内の蔵や巨木を見学したあと屋敷林に移り、遊水池や森の中を巡って東漸寺まで。暖かい日差しを浴びながらウメがほころび始めた街中をゆっくりと歩き、春に向かって準備が進む冬の植物を観察。半日の観察会は無事に終わりました。会議室850

 

No.8〈2015年1月18日(日)一年の計は1月に…〉

関さんの森を育む会では、毎月の第1、3日曜日を屋敷内の案内日としています。案内の合間に1時間半ほどの打ち合わせ会を行っており、場所は、雨が降らない限りここ森の会議室です。 新年初の打ち合わせ会の議題は、今年一年の主な活動と当座の森の訪問者への対応でした。また、来年は育む会発足20年になることから、それに向けての意見も出されました。 冬の関さんの森にも、小学生や保育園児たちの訪問、テレビの取材などがあり、2月19日(木)には市民対象の冬の観察会も予定しています。森の管理計画と共に、それらの段取りについても相談しました。 寒さのためか参加者はいつもより少なく、話し合いは効率的に進められ早めの解散となりました。 森の会議室850

 

No.7〈2014年12月27日(土)の会議室-新年を迎える準備〉

12月の関さんの森は大忙しです。森の案内や保育園の子供たちの訪問、ケンポナシや梅の剪定、森の清掃などの定例作業、小金あそびばによる観察会など、恒例の行事をすべて終えた今日27日は、いよいよ新年を迎える準備です。物置の大掃除のあとは、屋敷の内外にある古木にしめ縄を飾り付けます。 ベテラン会員が新藁で縄をない、それに幣束をつけ、新しい年が良い年となるようにみんなで祈りながら、屋敷内の熊野権現や大カヤ、屋敷外のケンポナシ、エノキ、ケヤキに飾りました。 しめ縄850 注連縄ケンポナシ300 注連縄300 ケンポナシに飾った注連縄と熊野権現に飾った注連縄

 

No.6〈2014年11月19日(水)幸谷小学校2年生の自然観察会〉

今日は幸谷小学校2年生の3クラス全員による、関さんの屋敷での自然観察会です。朝9時に関さんの森の会議室に集合。驚いたことに、生徒も先生も全員マスク姿。学校でインフルエンザが流行っているからだそうです。 会議室では、関さんの歓迎のあいさつの後、ボランティアの案内により、次の4つのポイントを15分のローテーションで観察して回りました。①熊野権現の話と、くっつき草を虫眼鏡で観察、②カエデの種が風で遠くに飛ぶ様子を実験、③いろいろな木の落葉を集め、色や形を観察、④屋敷の外でケンポナシの観察と、生垣にある木の種類を数える。 短い時間でしたが、子供たちはノートを手に熱心に観察。生垣にある木の種類の答えは、班によって9種から20種まで。正解は9種類でした。 IMGP850

 

No.5〈2014年9月2日 幸谷小学校のまち探検〉

会議室850 関さんの森の近くある幸谷小学校の2年生は、今日が校外学習「まち探検」の日です。生徒たちは4~5人が1つのグループになり、探検する場所と調べる内容をあらかじめ相談して決め、保護者が付き添って学校の区域内の事業所などを探検して歩きます。 関さんの屋敷には、4つのグループが探検に訪れました。生徒は幸谷小の校章にもなっているケンポナシの木と対面。関さんと会のスタッフに探検のあいさつをして、さっそく調査開始。 生徒からは、関さんは何時からここに住んでいますか? 関さんの好きな木は何ですか? 森にはどんな生き物がいますか? 森の管理に使う道具はどんなものですか? といった質問がだされ、その答えを一生懸命メモしていました。 その後、屋敷内を探検。蔵の中にある森の管理に使う道具類を興味深く調べていました。

 

No.4〈2014年9月12日の会議室〉

850 今日は葛飾区の砂原保育園の年長さんが、月に一度電車に乗って関さんの森を訪れてくる日です。屋敷の生垣の上に張り出したカヤの木から落ちた実が、レモンの香りを放つ道を通って14名の園児が到着しました。 まず関さんが、いま屋敷の中にあるクリの実、カキ、カヤの実などを手に説明。その後、保育園内では見られない虫や花、カキやクリを求めて、思い思いの場所に自然探検に出かけました。クリはまだ早いけど、早生の甘柿は食べられます。洗うのももどかしく噛り付く子、ママへのお土産にと大切に袋にしまう子など様々。屋敷内を探検して、カマキリやコオロギ、カタツムリも発見しました。 正午には、いつも通り家から持ってきた塩むすびでお昼ごはんです。お別れの前に、みんなが裸足になって竹登りに挑戦した、竹のお話の絵本を読んでもらいました。 森の会議室に賑やかな子供たちの声が響いた一日でした。

 

No.3〈2014年8月17日の会議室〉

夕涼み850 夏の関さんの森には、緑と涼を求めてやって来る人がいます。実際、林の中に入ってみると外界より2〜3度は涼しく感じます。この爽快感を、訪れる人に提供するばかりでなく、自分たちもじっくり体感してみよう!ということで始まったのが、育む会恒例「夕涼みの会」。日没後に開花するカラスウリの花を見ながら、冷えたビールなどを楽しもうという趣向です。 飲み物や食べ物はもとよりコップや箸、皿も各自で持参し、会議室はビアーガーデンに大変身。夏の宵を楽しみながら、秋以降の関さんの森の管理・運営などについて語り合いました。 また、8月9日には、ちぼ里山センターが主催する「里山ボランティア養成コース」の一行30名余が森の会議室へ。会の活動状況を説明した後、我々の活動場所である屋敷林をご案内しました。

 

No.2〈2014年7月20日の会議室〉

幅850 森の会議室での夏の大きな行事は、タケを活用したそうめん流し。「育む会」発足の翌年、平成9年から続く夏のイベントです。関さんの森にふんだんにあり、放置しておくと増えすぎてほかの植物の生育の邪魔になるタケ。かつては日常生活に必要な材料として大切にされてきたタケへの理解を深め、また森を守る人たちの楽しみも兼ねて有効に活用しようということで始まりました。 まず前日、太いモウソウチクを伐採して半分に割り、そうめんが流れるように節を削って、長さ6メートルのトイを作りました。当日の参加者は、一般参加の親子20名と、ボランティアの国府台高校の生物部員等14名、千葉大園芸学部学生2名、そして会員15名。開会のセレモニーの後、2組に分かれて森の観察会と清掃活動に出発しました。 11時に活動を終了。いよいよそうめん流しに着手です。まず、つゆを入れるコップと箸を、タケを切ったり削ったりして各自で作ります。学生や会員たちが茹でたそうめんが出来あがると、さっそくトイの周りに集まってそうめん流しの始まりです。薬味は、ここで採れたみょうが、唐辛子、ねぎ、青じそなど。木陰のもと、流れるそうめんは涼しさを誘い、時にはブドウやミニトマトまで流れてきて、1時間以上にわたり会場は大賑わいでした。それにしても、大量のそうめんを茹であげた学生ボランティアや会員の皆さん、蒸し暑いなか、お疲れさまでした!

 

No.1〈2014年6月4日の会議室〉

森の会議室①850 景観工学の提唱者である東京工業大学名誉教授の中村良夫さんと、まち作りを研究している㈱建設技術研究所の技術者6名の皆さんが、森の会議室におみえになりました。市民の力だけで森を守り、活用している珍しい例として調査にこられたのです。私たち「関さんの森を育む会」のメンバーは、会の活動について説明し、屋敷や森、新設道路をご案内しました。市街地に自然性の高い森が残されていることに驚かれ、強制収用による用地取得を阻止して屋敷の外側を通るルートに変更させた会の活動や、そのパワーに強い興味を持って聞いてくださいました。

 

7kinoshita■「森の会議室」案内人… 木下紀喜/1941年長野県生まれ。三重大学農学部卒業。 林野庁勤務、北海道北見営林支局長で退職。元全国森林 組合連合会副会長。森林インストラクター。「関さんの 森を育む会」所属。関さんの森の近くに住み、森の管理 や保全作業、環境教育などにかかわっている。