この4月から年長になりましたが、夜のオムツが取れません。未だに朝起きるとオムツにおしっこをしています。時にはオムツから漏れてしまうことも…。寝る前の水分摂取に気をつけ、夜中に起きてトイレにいくこともあるのですが、それでも朝には出ています。夏にはお泊り保育もあり、来年は小学生。夜だけとはいえ、とても心配です。何か対策はあるでしょうか。(27歳主婦/5歳男児)
おねしょに対しては「あせらない・怒らない・起こさない」が3原則といわれます。
「あせらない」
おねしょをするのはお宅のお子さんだけではありません。
5歳では7~8人に1人、10歳でも20~30人に1人はおねしょをします。
大きくなるにつれて自然に治っていくことがほとんどです。
あせらずに待ちましょう。
「怒らない」
ある程度の年令になると、おねしょをして
「しまった!またおねしょをしてしまった!」と一番思っているのはお子さん本人です。
その上、お母さん、お父さんから怒られては不安が増すばかりです。
「温かく見守っているんだよ」というメッセージが伝わるように
やさしく接してあげましょう。
「起こさない」
夜中、眠っているときに抗利尿ホルモン(おねしょをしにくくするホルモン)
がでています。
起こしてしまうと、そのホルモンの分泌に乱れが出てよくないといわれていますので、
起こすのは止めましょう。
おねしょの対策は、おねしょのタイプによって変わってきます。
主治医の小児科の先生に良く御相談ください。
お泊り保育がご心配だと思いますが、
幼稚園の先生に良くお話しして、その日だけは起こしてもらったり、
万が一失敗しても、他のお子さんに分からないように
上手に対処していただくことも出来ると思います。
お母さんが緊張しているとお子さんにも伝わりますので、
なるべくゆったりした気持ちで接してあげてください。
★回答者……
小児科医師/小野元子先生
1949年生まれ。千葉大学医学部卒業。小児科医。千葉大学医学部付属病院・国保松戸市立病院・国立国府台病院(現独立行政法人国立国際医療研究センター国府台病院)・船橋市立医療センター勤務の後、1993年に小児外科医の夫と新松戸で「おのクリニック」開業。診察室での診療だけでなく学校医、保育所嘱託医などを通し地域医療に携わっている。日本小児科学会認定小児科専門医。松戸市医師会公衆衛生委員。松戸市小児科医会代表幹事。松戸市子ども子育て会議委員。