「かわいい子には旅をさせろ」との諺がありますが、
私の次男坊(小学5年生)は4月から鹿児島県の種子島に山村留学しています。
そう、歴史の教科書で鉄砲伝来の地と習う場所です。
日本地図を見ていただくと、鹿児島県のすぐ下にある左に丸い島と、
右に細長い島の2つある方の右側の島です
(ちなみに丸い方は映画「もののけ姫」の舞台などで有名な屋久島です)
種子島山村留学していることを周囲の人間に伝えると、多くの人に驚かれます。
実は、TVアニメ「宇宙兄弟」の影響などから宇宙のことが大好きになった次男坊。
誕生日には宇宙図鑑をおねだりし…(長男坊はキッズペディア、三男坊は恐竜図鑑でした)
クリスマスには水ロケットをサンタさんにリクエストし……
金環日食時にはサングラスを買いに父を走らせ……
松戸市施政40周年の山崎直子さんの講演会を聴きにいき……
日本人宇宙飛行士の地球帰還時には、
茨城県つくば市にあるJAXAまでパブリックビューイング中継を見に行く…ほどになりました(^^)
何万円もするロケットや人工衛星のレゴを欲しがったときはまいりましたが(苦笑)
ある日、日本で最も宇宙に近い場所とも言われ、
ロケットの発射台がある種子島で「宇宙留学」と題する山村留学があることを知り、
半信半疑で「行ってみる?」と訊くと、
「行きたい!」との答えが返ってきました。
※下記が実際の募集要項です。
http://www.town.minamitane.kagoshima.jp/assets/files/pdf/uchuu_ryuugaku/bosyuutirashi.pdf
そこから申し込んだのが平成25年9月、
留学生に決定したのが12月でした。
思い起こせば、あっという間で(ママは準備で大変でしたが)、
いま種子島にいる息子に思いを馳せると不思議な感じがします。
驚いた方からは「よく行かせましたね?!」と尋ねられます。
その回答は一つではないのですが、
私がそもそも瀬戸内海の島出身(因島)に加えて、
仕事柄、伊豆諸島・小笠原諸島に行くことが多く離島の素晴らしさを知っていることもあり、
抵抗はありませでんした。
さらに、母校の鹿屋体育大学は鹿児島県にあり、
第二の故郷と思っているほど愛着があり、
その人の良さ、自然環境の豊かさ、食べ物の美味しさを知っていて
鹿児島に対する心理的な距離感が遠くない影響があります。
芋焼酎も美味しいですが、子どもには関係ありませんね(笑)
また、子ども自身も、夏休みを利用して私の実家で祖父母と1カ月以上の日々を暮らしたり、
そこに行くために一人だけで飛行機や新幹線に乗ったことがあるなど、
幼いうちから親元を離れた経験があることも大きいと思います。
ですので、他の方に参考になるような父親自身に強い意志や意図があったわけではありません(^^ゞ
ところが実際に行ってみると、
一番の目的でもあるロケットの発射見学(5/24だいち2号)をはじめ
いろいろな体験をするだろうと当初考えていた親の願い以上の経験をしているようです。
そして、松戸のわが家にも影響がありました。
とくに、いつもケンカばかりしていた三男坊(小学1年生)が、
週末定例の電話をかけると、他の家族よりも長く話をしています。
内容は他愛もないことですが、
お互いの近況報告をしている様子はまるで恋人のようで、微笑ましく見守りつつ、
里親さんにご迷惑ではないかヤキモキするほど長電話となることも……(汗)
夏休みにはいったん松戸に戻ってくるのですが、
三男坊が「僕の夏休み一番楽しみなのは、★ちゃん(種子島にいる兄)と遊ぶこと!」
と、以前では考えらないようなことを言っています。
離れて暮らして分かる兄弟のありがたみでしょうか(笑)
まだまだ来年3月の期間終了まで、
たくさんのことを経験するであろうと確信に近い想像をしています。
おそらく、それは珠玉の思い出として一生心に残ることでしょう。
それは里親さんをはじめとする色々な方のお陰だという感謝の気持ちを忘れることなく、
一回りも二回りも大きくなっているであろう次男坊と会えるのを楽しみにしたいと思います。
(2014年7月/タロパパ)