早川利之さん●1955年千葉県館山市生まれ。工学院大学卒業後、千葉県警入職。保険会社に転職後、1997年2月調査会社を設立。経営が軌道に乗り始めた矢先の1998年8月、43歳のとき脳梗塞を発症。右半身麻痺、重度の失語症に。
横張琴子さん●1933年東京都生まれ。東京女子大学卒業。お茶の水女子大学児童福祉学科研究生修了。言語訓練担当として足立ろう学校ほか障碍児支援施設などに勤務。言語聴覚士(ST)として1979年〜2020年国立国府台病院、1995〜2020年東京医薬専門学校勤務、1980〜2011年松戸市立病院ほか病院施設など勤務。1980年〜「東葛失語症友の会」「若葉の会」主宰。1986〜2024年作品展「生命の灯ふたたび」開催。著書に同名の作品集1、2など。
表紙絵の作者、早川利之さんのこと
早川さんは1998年、43歳で広範囲の脳梗塞のため身体、
言語とも重い障碍を負われました。若く働き盛りに突然、
体の自由とともに、話すこと、人の話を理解すること、
文字を書いたり、読んだりすること、
計算することなどの機能のほとんどを奪われたご本人や
ご家族の苦悩は計り知れません。
発症後4年間、いくつかの病院で訓練を受けられた後も
ほとんど機能の回復は得られず、ご家族ともども深い苦悩の中に居られる、
との相談を受けました。
そこで2002年、南房白浜から松戸まで奥様の運転で通院訓練を始めました。
初めは表情も硬く、言葉や文字の表出も聴理解も困難な状態でしたが、
大きく意欲増進し、自宅での自習訓練、
左手の書道・絵の練習などに熱心に取り組み、
各機能の向上とともに見事な書画作品も生まれてきました。
グループ訓練や友の会などを通してお仲間との交流も活発になり、
仲間やご家族との旅行も楽しまれるなど、生活も著しく活性化されました。
発病当時高校生だったお嬢さんは、
言語聴覚士(ST)養成専門学校(私も講義を担当)に入学。
今はベテランSTとして活躍されています。
目次
四季折々 水無月
表紙エッセイ
想定外の日々かもね(107)久田 恵 「物書きとしての今を、どう見つめて生きていくか?」
弁護士ノート(82)大原 浩史「突然発生した相続問題…その行方は? No.2」
まち情報 たて組
おだいじに(182)石井 秀幸 「高額療養費制度とは?」
時折@連載「新松戸中央公園ものがたり」1 「新松戸中央公園再整備工事(1期・2期)5月31日竣工」
ホームドクターの健康相談室(269)栄原 智文「根拠に基づいたがん検診」
こころの診察室(277)畑野 民栄 「能登空港から輪島、珠洲へ」
関さんの蔵通信(159)金井 勝忠「明治初年の租税制度の改変(上)」
軽やかに生きる法則(195)小倉 克夫 「五感その4『舌』」
表紙の作品+α 早川 利之・晴美「念願の会社設立の翌年、重度の失語症に」
人のかたち/骨のはなし(79)村田 亮「専攻医たちの動向から考えたこと」
協賛店からのお知らせ
新松戸地図
暮らしの電話帳
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元・㈶新松戸郷土資料館 館長/「坂川の花桃を愛する会」顧問「大井弘好さんご逝去を悼んで」太田 隆義
読者のひろば
誌上・読書会(9)「マイナスの心をプラスに転じる法」さく
おもちゃの病院から(214)井上 日出夫「オルゴールはおもちゃ?〈その1〉」
不思議彩事記(520)流山児 祥「五月の空・RAKU創立メンバーの女優のこと」
今月の俳句 短歌 川柳 詩
こちら、新松戸パトロール隊!(90)池田 武司「千葉県で『電話de詐欺』被害件数が大幅増加!」
まち情報 よこ組
情報交換
編集室
今月の運勢(146)天道 象元
「学びませんか? 最先端の地震研究と災害軽減について ちばアカデミア講座1」