メキシコへ来て60年になりました

 

短い間に2度の大地震に見舞われてからひと月半が過ぎました。

学校も授業が始まり、ビルの解体も進んでいます。でも先週のニュースで、

住む所がなく教会の食堂のような所に避難していた数家族が、

牧師さんに立ち退きを迫られている様子や、32年前に倒壊を免れたビルが

ペンキを塗っただけで補強しなかったため倒壊し、誰が居住の許可を出したのかと

問題になっている様子が報じられていました。

国からの助成金も、被害に遭った大部分の市町村には届かず、

ある村の学校では、昼は授業があり、夕方から酒場になっているようです。

先日NHKの番組「今日の料理」が還暦を迎えたと報じていました。

僕もメキシコへ来て60年。還暦です。月日の経つのは早いようでもあり、

のんびり過ごしているこの頃は時間がゆっくりと過ぎていくようでもあります。

毎日、NHKの番組の時間に合わせて生活していますが、

先週、アメリカに合わせてサマータイムが終わり、

早朝3時に見ていたニュースセブンが、知らぬ間に2時になっていました。

一日がとても長く感じられました。

今年も死者の日(日本のお盆のような日)で、

以前住んでいたベラクルスの友人たちから、きれいに飾り付けられた写真が

たくさん送られてきました。年ごとに派手になっているようです。

僕も村のお墓でミサがあるので行ってきました。

だんだん空き地が少なくなってきていますが、ベラクルスのように賑やかではありません。

ミサの前に配られる封筒に亡き人の名前を書いて牧師さんにお祈りをしてもらいました。

 

雨傘を持っている人はほとんどいません

 

家族全員でインドに向かった息子たちは、台風21号の通過前に日本に着き、

ディズニーランドや都内観光をしました。連日の雨で、

滅多に雨が降らない当地から行った孫たちは驚いたり、

雨傘やレインコートを買ってもらって雨の中を珍しそうに出歩いたりしたようです。

こちらでは雨傘を持っている人はほとんどいません。

雨が降れば止むのを待っているか、濡れるのも構わず歩いています。

ちょうどインドへ出発する日に台風が関東地方を通過して行き、

出発できるか心配で息子に電話をしましたが、彼らは当日出発できなくても、

待っていればいつか出発できると呑気に構えていました。

結局、スピードを上げた台風が通過して予定時刻に出発し、

無事目的地へ。週末には遺跡や寺院などを見て歩いています。

こちらでは昨日、半年ぶりに30分ばかり夕立のような通り雨が降りました。

思いがけない雨に、庭の木々も埃を洗い流され、今日は清々しい日になりました。