朝起きたら急に足が痛い(膝の裏側)といって歩けなくなりました。かなり痛そうでしたが…。時間が経ったら普通に歩けるようになったので様子をみています(その日以降、痛いとは言っていません)。周りの人から「成長痛じゃない?」と言われましたが、成長痛とはどのような症状でしょうか?(39歳主婦/3歳男児)

「成長痛」という病気はありません。

「成長痛」という名前は「成長期の痛み」という理由でつけられたのでしょう。

一般的に「成長痛」といわれているのは次のような状態のことを指しています。

*  子どもが突然膝や足の痛みを訴える。

*  夜寝ている時が多い。

*  朝になると(時間が経つと)痛みは消え、何事もなかったように通常通りの動きができる。

育ち盛りの子どもは筋肉や骨、関節が未熟で軟らかくできていますが、

その割には活発に動きます。

動きが激しいと疲れがたまって痛みの原因になるのではないかと考えられています。

通常は心配ないものですが、

あまり頻回に痛みを訴えるとか、

痛みがなかなか消えないという時は整形外科医を受診してください。

稀ですが、骨や関節、筋肉などの隠れた病気が見つかることもあります。

 

★回答者……

DSC_9217小児科医師/小野元子先生
1949年生まれ。千葉大学医学部卒業。小児科医。千葉大学医学部付属病院・国保松戸市立病院・国立国府台病院(現独立行政法人国立国際医療研究センター国府台病院)・船橋市立医療センター勤務の後、1993年に小児外科医の夫と新松戸で「おのクリニック」開業。診察室での診療だけでなく学校医、保育所嘱託医などを通し地域医療に携わっている。日本小児科学会認定小児科専門医。松戸市医師会公衆衛生委員。松戸市小児科医会代表幹事。松戸市子ども子育て会議委員。