今月の月刊新松戸
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歯によいといわれるキシリトールガムを事あるごとに…

飴は歯に良くないと聞くので、キシリトールのガムをあげています(歯医者さんおすすめと書いてあります)。歯にいいのだからと、つい事あるごとにあげてしまうのですが大丈夫でしょうか? また、外出のときなどに持ち歩ける歯に良いお菓子があったら教えてください。(30歳主婦/3歳男児)

キシリトールは自然界に存在する甘味料で、砂糖に匹敵する甘さがあります。

しかし、砂糖と異なり虫歯菌が摂取しても虫歯の原因になる酸を作れず、

さらに、虫歯菌の増殖を抑制する働きもあるといわれています。

また、ガムを噛むと唾液の分泌が増し、

唾液による再石灰化が促進する効果も期待できます。

そのためキシリトール配合のお菓子は歯に良いとか

虫歯予防に効果的と言われています。

ただキシリトール配合と書かれている商品でも、

砂糖など他の甘味料も含まれていることがあります。

「キシリトール100%」か「シュガーレス」の

表示があるものを選択することが大切ですが、

キシリトールは砂糖の10倍ほどの値段で、製品も高価になります。

ドラッグストアなどで安価で売られているキシリトール入り商品を

虫歯予防になるからと安易に与え続けることはお勧めできません。

キシリトールでの積極的な虫歯予防効果を期待する場合は、

歯科医院専売製品の成分表示を一つの目安とする必要があります。

キシリトールの効果的な摂取の仕方は、一日に3~4回ぐらいガムを噛むことです。

咀嚼力の弱いお子さんや高齢者向けにタブレットなどもあります。

虫歯や歯周病の予防など、口腔内の健康を守るために最も重要なのはブラッシングです。

歯自体の抵抗力を増すためにフッ化物の応用も効果的です。

身体や精神の健康を守るための基本である正しい食生活、

そしてこれらの効果判定のために歯科医院で受ける定期検診も大切です。

キシリトール製品の摂取は、こうした基本的なケアを行ったうえで初めて

虫歯予防の一つの方策として効果的になります。

お口の中に常にものを入れておくという習慣は、口腔内の環境として良くありません。

キシリトール製品は、虫歯予防を楽しく生活の中にとり入れていくための

あくまで補助的なもの、と考えたほうがよいでしょう。

★回答者……

ポプラH150歯科医師/高林周平先生

1953年東京都生まれ。1979年、北海道大学歯学部卒業。
北海道大学歯学部小児歯科学講座入局。1984年、新松戸
で「小児歯科ポプラ診療室」を開業。日本小児歯科学会認
定小児歯科専門医。

 


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