入園予定の幼稚園は全て和式のトイレですが、外で和式のトイレを使おうとすると激しく抵抗し出ません。幼稚園のトイレがとても心配なのですが、どうすれば慣らすことができるでしょうか。(28歳主婦/3歳女児)
和式のトイレに抵抗があるのには、2つの要因があると思います。
1つは、姿勢に慣れていないこと。
もう1つは見慣れていないことです。
園児の様子を見ていると、
「年々、足腰が弱くなっている」と感じます。
例えば、靴を履きかえる時、
一瞬だけ片足で立たなければならないのですが、
しゃがんだり何かにつかまったりしないと片足立ちを維持できない子や、
和式のトイレでしゃがむ時に、
その姿勢を維持することが難しい子が増えているように思います。
姿勢がとれるようになるために、
「この姿勢で○秒」という課題を立てられると、
辛い経験になってしまうかもしれません。
幼稚園では、例えば『ハンカチ落とし』のような遊びの中で、
この姿勢を維持できるよう指導計画をたてることもあります。
楽しみながら体づくりができると良いですね。
また、身近に和式トイレがなく見慣れていない場合は、
怖がって「行きたくない」と戸惑うのも当然かもしれません。
洋式のトイレであっても、家庭との違いを感じ戸惑う姿も良く見られます。
各幼稚園の先生は、
新入園児さんが「怖い」と思う気持ちを励まし、
「行ってみようかな」と思うような環境構成を工夫して準備します。
入園前は、お出かけした時などに和式のトイレを見て
「幼稚園と一緒だね」などと声をかけるなど、
楽しみになるような準備をしていただけたら十分だと思います。
幼稚園では、お母様やお子さんと信頼関係を築き、
子どもの遊びや生活から、学びや成長を促すよう努めています。
★回答者……
しんまつど幼稚園園長/寺田美子先生
1963年生まれ。十文字学園女子短期大学幼児教育学科卒業。聖徳大学大学院教職研究科教職実践専攻修了。現在学校法人松本学園新松戸幼稚園園長、及び聖徳大学、杉野服飾大学非常勤講師。日本保育学会、日本教材学会、国際幼児教育学会、日本フルート協会会員。日本音楽教育メディア学会。